ドイツのピアノ教育見聞録

ピアノのレッスンを通して覗いたドイツ事情と試行錯誤の日々の記録。

カフェテリアで一休み

今日は大学に出勤だ。

大学には万霊節のお休みがない。

大学生4人のレッスンのため、早起きする。

私が教えているのはLehramt教員養成課程音楽専攻の学生だ。

皆将来小学校又は義務教育中学校の教員になることを希望している。

ここの大学は小規模ながらもいろいろな学部があり、経営経済学部などはドイツ全国のトップクラスにランキングされている。

彼らは大学入学資格Abitur アビトゥアを有し、更に音楽の適正試験に合格して初めて入学が許可される。

適正試験は二日間に渡り、自分の専攻楽器の演奏、声楽と聴音、筆記による音楽理論、その他に受験生だけを集めたその場でアンサンブル能力が試される。

お互い合否がわからないまま一緒に演奏するというのも結構すごい状況かもしれない。

ちなみに、演奏家又はギムナジウムの音楽教員を目指す場合は音楽大学を受験する。

世界中から入学希望者が殺到するドイツの音楽大学は狭き門だ。

一度の受験で合格できる学生はかなり運が良いか、よほどの実力者だ。

さて、今冬学期が始まってまだ2回目のレッスン。

レッスン形態は個人レッスンで1人45分だ。

彼らは来学期の重要な試験に向けてプログラムの選定に余念がない。

演奏時間は20分、プログラム構成にはバロック、クラシック、ロマン派、近現代の中から3つの異なる様式の作品が必須だ。

一人一人個性的なプログラムが出来上がりそう。

大学のカフェテリアでコーヒーを飲んでいる私の目の前で、職員と思しきおじさんが早めのお昼を食べている。

サンドイッチとサラダに、ビール。

Guten Appetit!