ドイツのピアノ教育見聞録

ピアノのレッスンを通して覗いたドイツ事情と試行錯誤の日々の記録。

演奏会 „Verfolgte Musik“

本日午後3時から地元の博物館内にあるコンサート会場で、「Verfolgte Musik 」というテーマによる演奏会がありました。

出演者は同僚のチェリストと私。

Verfolgte Musik とは、直訳すると「迫害された音楽」。

ナチスが政権を握っていた当時、ユダヤ人であるから或いは政治のイデオロギーに反するからという理由で断罪された数多くの作曲家と彼らの作品。その中から今日は、チェロとピアノの為の作品を幾つか演奏しました。

プログラムは以下の通り。

 

エルネスト ブロッホ作曲

「ユダヤ人の生活から」より第1番「祈り」

                                                    第2番「哀願」

 

アントン ヴェーベルン作曲

チェロとピアノの為の2つの小品

 

パウル ヒンデミット作曲

バレエ音楽「気高い幻想」より「瞑想」

 

マックス ブルッフ作曲

コル・ニドライ Op.47

 

ドイツでは毎年11月1日は万霊節、日本でいうところのお盆の時期に当たります。

そして11月9日には、1938年に起きたKristallnacht 水晶の夜と呼ばれる反ユダヤ主義暴動の犠牲者を偲ぶ行事が毎年執り行われます。

来場して下さった方々と共に、過去と未来に想いを馳せた、静かな午後でした。

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